二次会の司会のコツは、短く話す、時計を見る、合図を決めておく、の3つです。話のうまさよりも、時間どおりに会を終えられるかどうかで司会の出来は決まります。初めて司会をする人でも、当日に迷う場面とそのときの動き方を先に決めておけば進められます。
この記事では、話し方とマイクの使い方、時間が押したときの判断、会場がざわついたときの対処、ゲーム説明の短くし方、司会と操作担当を分ける理由を説明します。挨拶の例文一式は「二次会の司会台本テンプレート」にまとめているので、この記事は台本に書かれていない場面での動き方を扱います。
二次会の司会のコツは「短く話す・時計を見る・合図を決める」

二次会の司会が当日に行うことは、短く話す、時計を見る、合図を決めておく、の3つにまとめられます。3つとも、話術ではなく準備で身につけられます。
| コツ | 当日に行うこと | 事前に準備すること |
|---|---|---|
| 短く話す | 1つの文で1つのことだけを伝える | 台本の長い文を2つに分ける |
| 時計を見る | 各パートの終わりに遅れを確かめる | 進行表に開始からの経過時間を書く |
| 合図を決める | 幹事の合図を見て進行を変える | 「巻く」「待つ」「次へ」の合図を決める |
進行表には「19時30分」のような時刻に加えて、「開始から30分」のような経過時間も書いておきます。開始が遅れた日は時刻がすべてずれますが、経過時間で見ればどのパートが何分延びたかをすぐに計算できます。時間の割り振りは「二次会のタイムスケジュール例」を参考にしてください。
聞き取りやすい話し方とマイクの使い方
司会の話し方は、短い文をゆっくり話し、文と文の間を1秒空けるのが基本です。歓談中の会場はにぎやかで、長い文は途中から聞き取れなくなります。
| 場面 | よくある失敗 | こうする |
|---|---|---|
| 話し始め | ゲストが話している中で本題に入る | 「みなさま」と呼びかけて2秒待ち、それから話す |
| 文の長さ | 1つの文に用件を3つ入れる | 1つの文に用件を1つだけ入れる |
| 話す速さ | 緊張して早口になる | 台本の句点に斜線を引き、そこで息を吸う |
| マイクの位置 | 話しながら口から離れていく | 口からこぶし1つ分の距離で、あごの前に固定する |
| 顔の向き | スクリーンや新郎新婦を見ると声が入らない | 顔を向けるときはマイクも一緒に動かす |
| 音量 | 本番中に何度も調整する | 開場前に一番後ろの席で聞いて決め、本番では変えない |
マイクは、スピーカーの正面に立つと「キーン」という音(ハウリング)が出ます。立ち位置は開場前にスピーカーの後ろか横に決め、床に目印を付けておくと安心です。マイクの本数、電池の予備、音量を調整する人は会場によって違うので、当日の開場前に会場の担当者に確認してください。確認する項目は「二次会の機材準備チェックリスト」にまとめています。
台本を読むときは、ずっと紙を見たままにしないでください。文の最後の一言だけ顔を上げると、ゲストに話しかけている印象になります。
時間が押したときは「削る順番表」で判断する

時間が押したときは、その場で考えずに、事前に作った「削る順番表」の上から順に削ります。司会が1人で判断すると迷って進行が止まるため、削るものと削らないものを幹事と新郎新婦で先に決めておきます。
削る順番表は、次の形で作れます。分数は目安なので、自分たちの進行表に合わせて書き換えてください。
| 削る順番 | 削るもの | 縮められる時間の目安 | 司会の一言 |
|---|---|---|---|
| 1 | 司会のつなぎの話、ゲームとゲームの間の雑談 | 2〜3分 | (何も言わずに次へ進む) |
| 2 | ゲームの問題数や回数 | 5分 | 「いよいよ最後の問題です」 |
| 3 | ゲスト個人へのインタビュー | 3〜5分 | (何も言わずに次へ進む) |
| 4 | 景品の受け渡しの演出 | 3分 | 「景品は順にお席へお持ちします」 |
| 5 | 短い余興を1つ丸ごと | 5〜10分 | (触れずに次のパートを案内する) |
削らないものも決めておきます。新郎新婦の挨拶、乾杯、退場の時刻、記念撮影は残してください。歓談の時間を削ると、ゲストが新郎新婦と話す機会が減ります。歓談を削るのは、ほかに削るものがなくなってからにします。
当日は次の手順で動きます。
- 遅れを計る。各パートが終わるたびに、進行表の経過時間と時計を見比べます。
- 削る順番表を見る。遅れが5分を超えたら、表の上から順に削るものを決めます。
- 幹事と合図で確かめる。削るものを指や紙で伝え、うなずきをもらいます。
- ゲストに一言伝える。問題数を減らすときだけ「最後の問題です」と伝えます。
遅れが5分以内なら、つなぎの話を省くだけで取り戻せます。「5分」という区切りは目安で、会場を出る時刻に余裕がない場合は3分で動いてください。ゲストに「時間が押しているので」と説明する必要はありません。削ったことを言わずに進めると、ゲストは予定どおりの進行として受け取ります。
幹事との合図は、3種類あれば足ります。
| 合図 | 意味 | 出し方の例 |
|---|---|---|
| 巻く | 予定より遅れている。次へ進む | 腕時計を指でたたく、「巻き」と書いた紙を見せる |
| 待つ | 料理や機材の準備ができていない。話をつなぐ | 手のひらを司会に向ける |
| 次へ | 準備ができた。予定どおり進める | 指で丸を作る |
合図を出す幹事は、司会の正面に立ってもらいます。司会が横や後ろを向かないと見えない位置では、合図に気づけません。
会場がざわついて話を聞いてもらえないときの対処
会場がざわついているときは、声を大きくするよりも、呼びかけてから待つほうが静かになります。歓談が盛り上がっているのは会がうまくいっている状態なので、無理に静かにさせる必要はありません。聞いてほしい場面だけ、次の順で注目を集めます。
- 予告する。「あと1分ほどで、ゲームのご案内をします」と先に伝えます。
- 呼びかけて待つ。「みなさま、前にご注目ください」と言い、2〜3秒黙ります。
- 全員で1つの動作をする。「新郎新婦に拍手をお願いします」と頼むと、手が空き、目線が前に集まります。
- 本題を1文で言う。「これから、全員参加のクイズを始めます」と伝えます。
ほかにも、場面ごとに次の一言が使えます。
後ろの席のみなさま、声は届いていますか。届いていたら手を挙げてください。
お話の途中で失礼します。大事なご案内を1つだけお伝えします。
お料理とお飲み物は、そのまま続けてください。耳だけ前にお貸しください。
それでも一部のテーブルが話し続けているときは、マイクで名指しして注意しないでください。幹事にそのテーブルへ行ってもらい、直接声をかけてもらいます。BGMの音量が大きくて声が通らない場合もあるので、司会が話す間はBGMを下げてもらうよう、会場の担当者か音響を受け持つ幹事と事前に決めておきます。
ゲームの説明は30秒にまとめる
ゲームの説明は、やること、勝つ条件、最初の動作の3つを順に言えば30秒ほどで終わります。細かい決まりを最初にすべて話すと、ゲストは覚えきれず、同じ質問が何度も出ます。
次の型に当てはめてください。
これから(ゲームの名前)を行います。みなさんにしていただくことは(やること)だけです。(勝つ条件)の方に景品をお渡しします。それでは、(最初の動作)をお願いします。
当てはめると、次のようになります。
これから新郎新婦クイズを行います。みなさんにしていただくことは、4つの選択肢から答えを1つ選ぶことだけです。得点の高かった上位5名の方に景品をお渡しします。それでは、スマホを手元にご用意ください。
細かい決まり(同点のときの決め方、答えを変えられるか、など)は、説明では話さず、練習の1回目で見せます。「まず練習で1問やってみましょう」と言って実際に動いてもらうと、説明を足さなくても全員がルールを理解できます。クイズの読み上げ文は「結婚式クイズの司会進行台本テンプレ」を参照してください。
司会と操作担当を分ける理由
ゲームやクイズを行うときは、司会と、スライドや機材の操作担当を別の人にします。司会が操作も受け持つと、画面を見ている間は会場を見られず、話も止まるためです。
| 役割 | 見るもの | 行うこと |
|---|---|---|
| 司会 | 会場とゲストの様子 | 説明、合図、正解の解説、インタビュー |
| 操作担当 | パソコンやタブレットの画面 | スライド送り、音、問題の出題、集計の表示 |
1人で兼ねた場合、司会は操作のたびに下を向きます。すると、手を挙げているゲストや、困っているテーブルに気づけません。操作を間違えたときも、直している間は誰も話さない時間になります。2人に分ければ、操作担当が直している間に司会が「少々お待ちください。その間に新郎へひとつ質問を」と話をつなげます。
2人の間では、操作のきっかけになる司会のせりふを決めておきます。たとえば司会が「それでは、回答してください」と言ったら操作担当が回答の受付を始める、「正解は」と言ったら正解を表示する、という決め方です。きっかけのせりふは台本に印を付け、本番前に一度通して合わせてください。
幹事が2人しかいない二次会では、操作担当を新郎新婦の友人に1人頼む方法があります。頼む内容が「司会のせりふに合わせてボタンを押す」だけなら、当日の開場前に10分ほど練習すれば引き受けてもらえます。二次会全体の準備は「結婚式二次会の幹事マニュアル」を参考にしてください。
まとめ
- 二次会の司会のコツは、短く話す、時計を見る、合図を決めておく、の3つ
- マイクは口からこぶし1つ分の距離に固定し、音量は開場前に一番後ろの席で聞いて決める
- 時間が押したときは、事前に作った「削る順番表」の上から削る。歓談と新郎新婦の挨拶は残す
- 会場がざわついているときは、予告して、呼びかけて、2〜3秒待つ
- ゲームの説明は、やること、勝つ条件、最初の動作の3つを30秒で伝える
- 司会と操作担当は別の人にして、きっかけのせりふを決めておく
よくある質問
二次会の司会が初めてで緊張します。何を準備すればよいですか?
台本を声に出して3回読み、最初の挨拶だけは紙を見ずに言えるようにしてください。最初の30秒を落ち着いて話せると、そのあとも同じ速さで話せます。台本には、息を吸う場所と、操作担当へのきっかけのせりふに印を付けておきます。
司会は1人と2人のどちらがよいですか?
どちらでも進められます。1人のほうが打ち合わせは少なく済み、2人の場合は掛け合いができる代わりに、どちらが何を言うかを台本で分けておく必要があります。司会の人数にかかわらず、機材の操作担当は司会とは別に1人決めてください。
予定より早く進んでしまったときは、どうすればよいですか?
歓談の時間を延ばします。余興を足すよりも、新郎新婦が各テーブルを回る時間にあてると、新郎新婦と話せるゲストが増えます。司会は「次のご案内は〇時〇分ごろです。それまでご歓談ください」と、次の予定の時刻を伝えてください。
機材が動かなくなったときは、司会は何をすればよいですか?
操作担当が直している間、司会は話をつなぎます。新郎新婦やゲストへの短い質問を2〜3個用意しておくと、数分は持ちます。直るまでの時間も決めておき、たとえば3分たっても直らなければ次のパートに進む、と幹事の間で共有してください。
HareQを使う場合
HareQは、ゲストがスマホで答える4択の早押しクイズアプリです。集計と順位づけは自動で行われるので、挙手や紙のクイズで司会が受け持つ「正解者を数える」「得点を足す」という作業がなくなります。問題数は司会が当日決められるため、時間が押したときは残りの問題を減らして結果発表に進めます。クイズコーナーは約30分が目安です。
HareQでも、司会と操作担当は別の人にします。操作担当が管理画面で問題の表示、回答開始、正解発表を進め、司会は管理画面に触れずに会場を見て話します。
HareQでできるのは早押しクイズで、ビンゴや抽選、BGMの再生には対応していません。会場のネットワークが必要で、クイズが始まったあとの途中参加はできません。参加できる人数は無料プランが10名、スタンダードが50名、プレミアムが200名までです(2026年10月時点)。10名まではクレジットカードなしで無料で試せます。




